組合員ログイン

お知らせNEWS

2025/01/01
新年のご挨拶


謹賀新年

あけましておめでとうございます。日頃より全日本学校教材教具協同組合へのご理解とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
昨年も組合活動の一環として、教育現場での実践的な学びを支えるための活動に取り組んでまいりました。特に、「子どもたちの主体的な学び」をテーマにさまざまな体験活動を提供いたしました。たとえば、ボッチャやフロアボールといったユニバーサルスポーツを通じて障がい者理解を深め、楽しさを体験してもらいました。また、高齢者疑似体験や天板張替の作業を通じて、社会の一員としての責任感や思いやり、また持続可能な社会基盤づくりの考え方を育んでまいりました。これらの体験活動が、学びへの意欲や自信を深めるきっかけとなったことは何よりの喜びです。

インクルーシブ教育への取り組み

JKKが目指すインクルーシブ教育に対する、組合員の理解も深まったように感じております。特別な配慮が必要な子どもたちにも、主体的に学べる環境を提供することは、私たちの活動の中心テーマであり、今後もその実現に向けた教材や教具の企画・開発を進めてまいります。その一環として、昨年は第1回「インクルーシブ教育教材コンテスト」を開催できました。全国からご応募いただいた作品に対し厳選なる審査の結果、最優秀賞はじめ9作品の受賞作が誕生しました。表彰式では「あの子の教材がみんなの教材に」を合言葉に、先生方が一人の子どもの学びや成長のために考えた、思いの詰まった教材についてのプレゼンテーションをし、そのクリエイティブ力や情熱に感銘を受けると共に、こうした教材が商品化され、他地域の先生方や子どもたちに情報が届けられることを推進していきたいと強く感じた次第です。

オリジナル防災キットの制作活動

その一方で組合員の学校への関わりも変化してきました。特に注目すべきは、本誌でも取り上げております奈良女子大学附属中等教育学校の生徒たちが、(有)東洋理化(組合員)の協力のもとで行ったオリジナル防災キットの制作活動です。このプロジェクトは、地域社会や災害への備えについて考え自らの手で解決策を模索するという、まさに「主体的な学び」の好例でした。生徒たちがプロジェクトを進め、問題解決に向けた議論を重ねたことで、学びの本質である「実践」を体感したことと思います。このような取り組みを通じて、子どもたちが未来の社会を築いていくための力を養うことができると確信しました。さらに、このような活動は社会とつながり自分たちの役割を認識する大きなきっかけとなります。防災活動という実課題に取り組む中で、子どもたちは「自分たちができることは何か?」を考え、問題解決に向けて主体的に行動する力を身につけました。これからの社会で求められるスキルは、まさにこうした「自分から積極的に動く力」や「社会貢献への意識」だと考えており、その土台作りを支える活動ができたことを嬉しく思います。

結びに

2025 年を迎えるにあたり、私たち全日本学校教材教具協同組合は、「主体的な学び」を支援するための活動を一層強化し、教育現場での多様なニーズに応える教材や教具の開発を進めていく所存です。引き続き各地の学校との連携を深め、共に育む学びの場を提供できるよう努めてまいります。これからも、子どもたち一人ひとりが自分らしく成長し、未来に向けての力を育むことができるような支援を行っていきます。新しい年が、皆様にとって素晴らしい年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

令和六年元旦
全日本学校教材教具協同組合
理事長 小林広樹